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インタビュー

諸戸の家Branding Adviserインタビュー

プロフィール

高田敦史
諸戸の家 Branding Adviser
A.T. Marketing Solution代表、元トヨタ自動車レクサスブランドマネジメント部長
東京理科大学非常勤講師、広島修道大学非常勤講師、ブランド・マネージャー認定協会アドバイザー

高田さんは以前トヨタ自動車でレクサスのブランディングをご担当されていたとのことですが、具体的にどんなお仕事をされていたのでしょうか。

レクサスは1989年にアメリカで誕生したブランドで、日本発のラグジュアリーブランドとしては数少ない成功事例なのですが、2000年代の前半頃からユーザーの高齢化が進み、ブランドイメージも導入時よりも下がり始めていました。そんな中で2011年にレクサスブランドを立て直す社内プロジェクトが立ち上がりました。
私は1985年にトヨタ自動車に入社して、主に商品企画や広告宣伝の仕事をしていたのですが、社内プロジェクトの事務局から声がかかり、2012年からレクサスブランドマネジメント部長としてレクサスのブランド再強化を主導することになりました。その後の4年間で広告、イベントのみならず、東京、ニューヨーク、ドバイでカフェレストラン「Intersect by LEXUS」を開業するなど、様々な活動に関わらせてもらいました。

そんな高田さんが、諸戸の家のお仕事をするようになったきっかけは何なのでしょうか。

私は2016年にトヨタを退社してA.T. Marketing Solutionというコンサルティング会社を立ち上げて、色んな会社のブランディングやコミュニケーションのお手伝いをしています。
諸戸の家との出会いは2020年の10月にレクサス時代に取引関係のあった会社の方から連絡があったことがきっかけでした。その方は諸戸の家を購入されたのですが、「すごい住宅会社があるので、ブランドの専門家として見ておいた方がいい」とのことで、桑名市の本社に行ってインタビューをさせてもらいました。実際に物件も見学したのですが、細部にわたってこだわりの塊のようなモノづくりに感動というより圧倒されました。この会社は本当にすごいなと…。

その後、諸戸の家のBrand Adviserに就任されたのですね。

そうなんです。色々と話を聞いていると、東京に進出する計画があるということで、ブランディングの面で何かお手伝いができないかと私から提案をさせてもらいました。私としても諸戸の家という個性的な会社に何とか関わりたいと思ったからです。
通常、ブランディングの仕事をする際には、その会社の「良いところ」を一生懸命探すのですが、諸戸の家の場合は探さなくてもブランディングのネタがいたるところに落ちています。社員の方が普通にやっていること、話していることがそのままブランディングにつながります。そんな会社は他にはほとんどありません。諸戸の家のブランディングはファクツ(事実)を「見える化」すればいいので、ブランド屋としては割と楽な仕事なんです(笑)。

高田さんが諸戸の家の社員と対話をする中で、企業としての魅力を発掘し商品規定とタグラインと引き出してくださったと聞きました。

商品規定の「Masterpiece of Residence」、タグラインの「感動資産に住む」の2つを考えさせてもらいました。この手の表現づくりはたくさんの候補をつくり、絞り込んでいくことが普通なのですが、諸戸の家については私が感じたことを「もうこれしかない」とそのまま言葉にしました。
「Masterpiece of Residence」とは「住宅の一品物」という意味ですが、諸戸の家は一軒、一軒がまさに絵画のような作品になっています。そんな作品に住むことが感動を生み、将来にわたっての資産となるという意味で「感動資産に住む」という言葉が出てきました。
一方、社員の方と話していると、諸戸の家はデザインのみならず住宅の基本である堅牢性や暮らしやすさにまで徹底的にこだわっていることが分かってきました。ビジネスには割り切りも必要だと思うのですが、諸戸の家の人はなかなか割り切らない。この人たちは仕事じゃなくて趣味で家を創っているんじゃないかと思う時があります。これも私が覚えた感動の一つです。

その他に諸戸の家で感動したことを教えてください。

社員の方の働き方ですね。一人の社員が土地の仕入れから住宅の企画、施工現場での大工さんとのすり合わせ、そしてお客様との商談、アフターケアまで一気通貫で担当しています。クルマで言えば部品の購入から設計、工場での生産、販売店の営業まで全部一人で見ているのと同じです。これは大企業では絶対にできません。分業でやった方が間違いなく効率的ですから。私が「まさにプロデューサーですね」と言ったので、今では「プロデューサー制度」と呼ぶようになりましたが、そんなタイトルよりも個々人が「他にはない家を創りたい」という想いに溢れていることが元大企業社員である私には驚きでした。
プロデューサー制度だけでなく、「諸戸組」という自社大工制度もすごいと思いました。大工になる人が減って技術の継承が難しくなっている中で、諸戸の家は新卒で大工さんを採用して育成しています。ある種の文化貢献活動と言ってもいいのですが、それを声高にアピールしないのも諸戸の家らしいのかもしれません。

これからの諸戸の家に期待することは何でしょうか。

住宅業界の宝のような存在であり続けてほしいと思います。
諸戸の家の源流は日本の山林王と呼ばれた諸戸清六の流れをくむ企業が始めた木造住宅事業にあります。諸戸の家はその伝統を継承する宿命を背負いながら、個性あふれる社員一人一人の力で日々進化しています。諸戸の家とのお付き合いはまだ1年足らずですが、私も微力ながらお役に立てればと思います。

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