大森レイ個展《風神雷神図屏風》特別招待ディナー開催のご報告
― 時を宿す芸術と諸戸の家のものづくり ―
2026年4月25日、京都・ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resortsにて、芸術家・大森レイ氏による個展開催に際し、特別招待制のエクスクルーシブディナーが執り行われました。本会は、これまで制作の歩みに寄り添い支えてこられた方々への感謝を込め、作家自らの招待により設えられたものです。完成した《風神雷神図屏風》を前に、限られたご縁の中で静かに作品と向き合う時間が流れ、空間には張り詰めた静謐と深い余韻が満ちていました。
「時間を宿し、文化を未来へ運ぶ芸術」。本個展に込められたこの理念のもと、大森氏は日本美術史を代表する俵屋宗達の美学に真正面から向き合い、単なる再現に留まらない現代的な解釈を試みました。自然と神性、動と静という相反する要素を内包しながら、不可視の力を画面に定着させるその表現は、長年にわたる思索と技術の蓄積に裏打ちされたものです。幾度もの試行錯誤を経て辿り着いた筆致や構図、余白に至るまで、細部のすべてが俵屋宗達との対話の軌跡であり、大森氏自身の情熱と覚悟を物語っています。
このたび諸戸の家が制作を担った台座は、桧と黒檀という対照的な素材を用い、大森氏の作品に込められた思想を受け止める存在として設計されました。桧の持つ柔らかな温もりと、黒檀の深く静かな黒。そのコントラストは、風神雷神の持つ躍動と静寂、光と影の関係性を空間において体現するものです。とりわけ黒の表現においては、大森氏の美意識と呼応するかのように、俵屋宗達の精神性を想起させる奥行きを備えています。
諸戸の家が大切にしているのは、単なる造形ではなく「想いをかたちにする」こと。本プロジェクトにおいても、作家の内にある思想や情熱を深く読み取り、それを素材と技術によって静かに表現することに心を尽くしました。作品と台座が一体となったとき、そこに立ち現れるのは、時間と文化が交差するひとつの完成された空間です。
この夜に紡がれたひとときは、単なる催しを超え、過去・現在・未来をつなぐ新たな起点となりました。大森レイ氏の挑戦と、諸戸の家のものづくりが交差した本プロジェクトは、日本の美意識の継承と進化を体現するものとして、これからも静かにその価値を広げてまいります。